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1月, 2014の投稿を表示しています

「に」と「で」

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Aの 「 部屋に 豆をまく」 の「に」は、人やものがどちらの方向へ動くかを表す助詞ですから、Aはまいた豆がどこへ行くかを問題にしています。 ですから、豆をまく人が部屋の中にいても、部屋の外にいても、豆が部屋の中に落ちるなら「部屋に豆をまく」と言えます。 一方、Bの 「 部屋で 豆をまく」 の「で」は、動きの「ステージ(舞台)」としての場所を表す助詞で、「豆をまく」という動きをどこでするかを問題にしています。 ですから、豆まきをする人が部屋の中にいる場合だけ、「部屋で豆をまく」と言えます。 実際の使い方の例は、イベントの場所を伝えるとき「今晩、私のうちで豆まきをしますから来てください。」のように言います。 この二つは、動きは同じでも言いたいことが違うんですね。じゃあ皆さんも3日の夜、豆まきをしてみましょう!大豆がなければ、ピーナツでもいいです。できれば殻がついているピーナツがいいと思います。後で拾って食べやすいですから!

「投げる」と「まく」はどう違うか

「豆を投げる」 場合は、 1 個の豆が飛んでいきます。 一方 「豆をまく」 場合は、たくさんの豆が広がって落ちます。 つまり、何かを「まく」とは、ものが広い場所に広がって落ちることを目的とした動作なんです。 例えば夏の暑い日、温度を下げて涼しくするために、庭や道に水をまきます。また、相撲の力士は、土俵を清めるために塩をまきます。でも、「フライドポテトに塩をまく」とは言いません。これは「塩をかける」です。「まく」は物が部屋の床や外の地面など、下のほうに落ちる場合に使います。 では、次は皆さんが大好きな助詞の問題です。AとBはどう違うでしょうか。考えてみてください。 A 部屋 に 豆をまく B 部屋 で 豆をまく

節分クイズの答え

節分の大豆の目的は、  B 大声で叫びながら投げる   が正解です。 2 月 3 日の夜、まず、「おにはそとー! (鬼は外)」と大きい声で叫びながら、豆をうちの中から外へ投げます。 次に、自分がうちの外へ出て、「ふくはうちー!(福は内)」と叫びながら、うちの中へ豆を投げ入れます。 下の写真の大豆の箱に描かれている赤い顔の生き物が「おに」で、悪運や悪い心を表しています。つまり、この行事には「うちの中の悪いものを外へ出して、福(幸せ)をうちの中に入れる」という意味があります。 この動作を「豆まき」といいますが、「まき」は「まく」という動詞が名詞になったものです。この動詞はなぜか日本語教科書にはあまり出てきませんが、日常生活でけっこう使います。「投げる」と似ていますが、少し違います。次回は 「投げる」 と 「まく」 の違いについて考えてみましょう。

もうすぐ春、節分が近づいてきました

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今日は暖かい一日でした。そろそろ、2月3日の「節分 せつぶん」という日が近づいてきました。節分は、季節が冬から春へ変わる日です。 その日のために今スーパーではこんなものを売っています。中に入っているのは「大豆 だいず」という豆です。大豆は豆腐の材料ですが、これはそのまま食べられます。 そして、節分の豆には、食べることのほかに伝統的な行事としてもう一つ大切な目的があります。 それは、次のどれでしょうか。 A 頭の上にのせて歩く B 大声で叫びながら投げる C お風呂に入れる 答えはまた今度!

テストの季節

私が日本語を教えている別科中級クラスでも、そろそろ学期の終わりが近づいてきました。学期の終わりといえば、テストの季節です。 テストは大変ですが、いい点を取るために必死で頑張ることが実力アップにつながりますし、もしテストがなかったら、自分の実力を客観的に評価してもらう機会もないということになります。 テストで一番大切なのは、休んだり遅刻したりしないで、始まる時間にちゃんと行くことですね!

キャンパスから見える富士山

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やっと、撮りたかった写真が取れました! 朝、1限の前に屋上に出られる建物に走って上がり、大急ぎで撮ってきました。 キャンパスから富士山が見えるというのは、ぜいたくなことですよね。

今はやっているもの

今、日本ではやっているものと言えば、「ノロウィルス」です。 ウィルスとは、病気の原因になるものですね。 このウィルスが体に入ると下痢をしたり吐いたり、 とても大変です。 先週は静岡県で、1000人を超える子供や先生が一度にこの病気にかかり、大きなニュースになりました。原因は、学校給食のパンにこのウィルスがついていたことだそうです。 「はやる」は「流行する」とだいたい同じ意味です。 音楽やファッションの流行ならいいですが、こんな病気の流行は困りますね。 ウィルスに国境はありませんから、皆さん気を付けて、しっかり手を洗いましょう!

「かき鍋」ってどんな食べ物?

こんばんは。とうふです。 今夜は珍しく、家族で居酒屋で晩ごはんを食べてきました。 最近、居酒屋はお酒を飲むだけでなく、家族で外食する場所としても人気があります。 私たちのテーブルの隣にも、小さい子供を連れた家族がいました。子供向けのメニューやデザートも用意する店も増えているそうです。 今日は、おいしい「かき鍋」を食べました。 かきのほかに、白菜やネギなどの野菜、それに私の大好きなとうふも入っていました。 写真を撮って、ここに載せようと思ったのに、その前に家族に食べられてしまいました。 残念! あ、 か き  ではありませんよ。それは、くだものです。     か き  です。 貝です。オイスターです。 アクセントは難しいですね。 日本語のアクセントは、音の強さではなく高さの問題なんですが、それをどうやってここに表したらいいのか、だれか教えてください!

相談するときの言い方(続き)

「わたしはどうしたほうがいいでしょうか。」 の問題点は、「どうする」と「ほう」をいっしょに使っていることです。 「ほう」を使うのは、選ぶものが二つあるときです。例えば、「この試験を受けるか、受けないか」「最後までやるか、あきらめるか」のように「二つの選択肢のどちらがいいか」を問題にするときです。その場合は 「わたしはこの試験を受けたほうがいいでしょうか。」 と言います。 選ぶものが決まっていない「どうする」の場合は、 「わたしはどうしたらいいでしょうか。」 という表現を使います。

相談するときの言い方

日本では、学校や職場の1年の始まりが4月なので、これから高校、大学などの入学試験が次々に行われます。進路を決めるのは、大変ですよね。 さて、何かを相談するとき、 「わたしはどうしたほうがいいでしょうか。」 という人がいます。 これは、ちょっと聞いたら正しいように聞こえますが、実はよくある間違いなんです。 どの部分が、なぜ問題なのでしょうか? そして、どのように言えば、正しい言い方になるのでしょうか。まず、ちょっと考えてみてくださいね。 答えはまた今度!

キャンパスの冬景色

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今朝1限が始まる前のキャンパスの様子です。 みんな寒そうに早足で歩いていますね。 暖かい国から来た留学生にとっては、初めての日本の冬は大変だろうと思います。 意外なことに、寒い国から来た人たちも「日本の冬は寒い」と言います。その理由は、建物の中に寒い場所がたくさんあるからだそうです。

「寒い」についてのクイズの答え

昨日のクイズの答えは、 A です。 「天気が寒い」とは言いません。「天気」とは、「晴れ」「曇り」「雨」「雪」などのどれかということで、気温の問題ではないのです。 ある場所が寒い時は、「部屋が寒い」「首の回りが寒い」のように言いますが、例えば外へ出て寒さを感じたときに言う言葉は「~が」の部分はなく、ただ「寒い!」「寒いですね。」だけなんです。 C の「冗談が寒い」は、「寒い冗談を言う」という形でよく使われます。意味は、その冗談に新鮮さがなく、つまらないということです。

寒い!

今年の日本の冬は寒いです。北アメリカなど、世界のいろいろな場所でも異常な寒さだそうですが、みなさんのところは大丈夫ですか。 さて、「寒い」という言葉について、 使わない 言い方が次の中に一つあります。   A  天気が寒い   B  部屋が寒い   C  冗談が寒い クイズの答えは、次回発表しますので、ちょっと考えてみてくださいねー!

風邪をひいていませんか

今週はとうふが日本語を教えている大学の日本語別科も、お正月休みが終わって、本格的に授業を再開しました。毎日授業の準備や学生の作文のチェックに大忙しです。 そんな中、学生の作文の中にこんな表現を発見しました。 「私は今までに、風邪だけでなくいろいろな病気をひいた。」あれ? そこで、クイズです。次の中で実際に使える表現はどれでしょう。 A 風邪をひく B 肺炎をひく C インフルエンザをひく D 病気をひく 答えは、Aだけです。 風邪以外の病気には「ひく」は使えません。 Bの「肺炎」は風邪がひどくなったものといえるし、Cの「インフルエンザ」も風邪の一種ですが、どちらも 「~になる」「~にかかる」が正しく、「ひく」は使えないんです。 例1)肺炎になったら、たいへんだ。 例2)私はまだインフルエンザにかかったことがない。 つまり、「風邪をひく」が一つのセットとして、決まった表現になっているんですね。

「とうふ」「豆腐」

さて、私はこのブログを始めるにあたり、「とうふ」という名前を使うことにしました。なぜなら、豆腐が大好きだからです。豆腐はそれ自体が強い味を持っている食べ物ではありませんが、みそ汁や鍋物など、主な日本料理に欠かせない材料です。どんな味にも染まり、自己主張しないのに食べた人をホッとさせる存在感を持っていると思います。そんな豆腐のような人になりたいものです。ですから、コメントや質問を寄せてくださる方は、ぜひ「とうふ先生」と呼びかけてくださいね。

「先生」って少し難しいことば?

わたくし、とうふは職場では日本語を勉強する学生たちに「先生」と呼ばれていますが、 このことばは簡単そうで実はあまり簡単ではないかもしれません。 そこで、突然ですが、クイズです。 次の A と B のどちらが正しいでしょう。 A  自分で自分のことを「私は~先生です。」とは言わない。 B  とてもていねいに言いたいときは「先生」と「様」をいっしょにして「先生様」という。 答えは A です。なぜか? それは、「先生」は一種の尊敬語なので、自分に対して使わないのです。自分の名前に自分で「さん」を付けないのと同じ理由です。仕事の名前として使う場合も、相手が子供なら「私は日本語の先生です。」言いますが、そうでなければ「日本語教師です。」と言うのが普通です。 B の「先生様」はどうでしょう?よくこのように書かれた手紙をもらいますが、実は間違いです。「ていねいにしなければ…」という気持ちはわかりますが、残念ながらとっても変な日本語なので、「○○先生」だけにしましょうね。

はじめまして

みなさま、はじめまして。(または「お久しぶりです。」) 日本語教師の「とうふ」と申します。私はこの仕事をけっこう長ーく続けていますが、前から気になっていたことがありました。それは、日本留学や日本語学校での勉強を終えて、帰国したり新しい勉強や仕事を始めたりした人たちの中には、日本語を学ぶ機会を急に失ってしまう人も多いかもしれないということです。「もう日本語の勉強ができなくてちょっとさびしいな」「このままでは日本語を忘れそう」と感じている元学生の皆さんが、「ただいま!」と帰ってこられる日本語教室を作りたくて、「おかえり! 日本語教室」を開くことにしました。 漢字が読めない!単語がわからない!という方はこちらのサイトへ   「チュウ太の道具箱  Reading Tutor 」 http://language.tiu.ac.jp/tools.html