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「夢」について

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  新しい年が始まりました。明けましておめでとうございます。  日本では、新しい年に最初に見る夢を「初夢(はつゆめ)」と言い、よい初夢を見ることは新しい年がラッキーな年になるサインだと考えられています。そして、一番良い初夢は、富士山の夢です。  この場合の「夢」とは、寝ている間に見るものです。日本語では、そのような夜の「夢」と、将来について「こんなことができたらいいなあ」と考える「夢」は同じことばです。世界の言語の中には、日本語と同じように両方を1つのことばで表すものが多いようですが、別々のことばを使う言語もあるそうですね。みなさんの母語はどちらのタイプですか。  今朝、日本のある新聞に「夢売り」という詩が紹介されていました。この詩の作者は、金子みずず(1903年-1930年)という詩人です。今から100年ぐらいまえに、子供のための美しい詩をたくさん残して、短い人生を終えた人です。1年の初めに、この詩を紹介したいと思います。 「夢売り」 金子みすゞ 年のはじめに 夢売りは、 よい初夢を 売りにくる。 たからの船に 山のよう、 よい初夢を 積んでくる。 そしてやさしい 夢売りは、 夢の買えない うら町の さびしい子等の ところへも、 だまって夢を おいてゆく。 みなさんは、どんな初夢を見ましたか。そして、将来についてどんな夢を持っていますか。 猫のさくらは今いい夢見てます!

「きっかけ」ということば

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  新しい車両の電車に乗ると、上の方にテレビ画面がついています。商品や会社の宣伝もありますが、短いドラマなど1駅の間に見られる小さい番組もやっています。中には英語を教える番組もあって、日本人がよく使う少し変な英語を、どう直したら自然な英語になるかを教えています。  その中で、印象に残ったのは、「 どんなきっかけで日本へ来たのですか。 」をWhy did you come to Japan.と言うのは失礼なので、 What brought you to Japan.と言いましょう という内容です。  「きっかけ」ということばは、日本語の教科書にも 「私が日本語の勉強をはじめたきっかけは、日本のアニメを見たことです。」 のような形でよく出てきます。「 きっかけ 」は、 何か新しいことを始める気持ちが起きるような出来事(できごとevent) です。これは名詞なので、「きっかけは、【~こと】です。」のように名詞の形にする必要があります。  実はこの間、「きっかけ」の意味について学生から質問があったときに、私は間違ったことを答えてしまいました。私は「 病気になったきっかけ 」とは言えないので、きっかけは悪いことには使わないと言ったのですが…。  ニュースを見ていたら、こんな例がありました。「 犯罪グループのメンバーになったきっかけは、SNSで見たアルバイトに応募したことだった。 」これは悪いことですよね!  つまり、いいことか、悪いことかは関係なく、新しいことを始めるチャンスになった出来事は「きっかけ」と言えるのです。これに対して、病気は自分が「始めよう」と思うことではないので、「 病気のきっかけ 」ではなく、「 病気の原因 」と言わなければならないのでした。 ネコのさくらです。わたしがこの箱で寝るようになったきっかけは、私の飼い主がエアコンを使い始めたことです。エアコンの風が苦手なわたしは、風が来ないこの箱をみつけて、「やったー!」と思いました。

「やっほー」「ぴえん」は教科書にないことば

私が教えている日本の大学で、教科書にはない日本語を習う授業をしました。日本人の大学生に教室に来てもらって、キャンパスで友達としゃべる時に使うことばを教えてもらったのです。 テーマは、友達を遊びに誘うときの会話です。留学生と日本人学生がグループになって、誘う場面の短いドラマを作って発表してもらいました。教科書には(たぶん)出てこない「若者ことば」がたくさん出てきましたが、その中の2つを紹介したいと思います。 1.「やっほー」 友達と会ったとき、最初のあいさつとして使います。このことばは、もともとは山に登った時に大きい声で叫ぶ言葉でした。山の上から、向かいの山に向かって「ヤッホー」と叫んだら、遠くにいる仲間によく聞こえます。それに、「ヤッホー」とこだま(echo)も返ってきます。そのように山で使われていたことばが、若者の間で今、英語の「Hi!」と同じようなあいさつのことばになっています。明るく、軽い感じで言うのがポイントです。 2.「ぴえん」 がっかりして、残念な気持ちになったことを表します。泣くときの声の擬音語(オノマトペ)からできたことばです。泣く声の擬音語はもともと、「エーン」でしたが、「ピエン」は新しい擬音語で、かわいい感じを出しています。友だちを誘ったのに断られた時などに、「今日は都合が悪いから、ダメだよ。」「ぴえん!」のように使います。悲しそうに言うのがポイントです。 若者ことばには、気をつけることが3つあります。 1つは発音が大切だということです。短いですが、アクセントやイントネーションやスピードなどがとても大切で、それらが適当でなければ通じない場合があります。たとえば、「やっほー」は「や」にアクセントを置いて「y」の音をしっかり発音し、「ほ」の「h」から「o」の音を出す前にちょっと待って小さい「っ」をはっきりさせ、「o」はまっすぐ長くのばします。これを間違えると、最悪の場合「あほう(阿呆fool)」に聞こえてしまうかもしれません。 2つ目は、若者ことばは古くなりやすいということです。例えば、海外で今この記事を読み、5年後に日本に来たとすれば、「やっほー」「ぴえん」がまだ使われているかどうかはわかりません。 3つ目は、使う相手と場面を間違えてはいけないことです。目上の人に対して話すときや、授業や仕事の場面では使ってはいけません。使えるのは、友達とのカジュア...

「ひとりで」と「自分で」

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「人はだれでも、一人(ひとり)では生きられない」とよく言われます。仕事でも勉強でも遊びでも、他の人と一緒に何かをすることは人間にとって本当に必要なことです。それなのに私たちは今、新型コロナウイルスCOVID-19を止めるために、人と会ったり集まったりするのをやめなければなりません。一人でうちの中にずっといるのは大変です。 さて、この「一人で」ということばですが、「自分で」と間違える人が多いです。例えば、このような会話です。 先生:あなたは家族と一緒に住んでいますか。 学生:いいえ、私は 自分で アパートに住んでいます。 先生:自分で?…ああ、 一人で 住んでいるんですね。 「一人で」は、「一緒の人がいない」という意味です。 [一人で] ←→ 「二人で」「三人で」「大勢で」「ほかの人と一緒に」 一方、「自分で」は、「自分の力で」「他の人に代わりにやってもらわないで」「他の人にたくさん手伝ってもらわないで」という意味です。 「自分で」←→ 「自分ではない人の力で」 つまり、 「一人で」は人数 について話していて、 「自分で」は能力 について話しているのです。 会話例1 先生:このレポートは 一人で 書きましたか。 学生:いいえ、 グループで分担して 書きました。 会話例2 先生:このレポートは 自分で 書きましたか。 学生:…いいえ、すみません。先輩のレポートをコピーしました。 では、問題をしてみましょう。[  ]にはどちらが入りますか。答えは写真の下にあります。 問題1 私は親に学費を払ってもらわないで、[   ]払っている。 問題2 静かな公園を[   ]散歩するのが好きだ。 ひとりであそんでまーす。あれ?一人?ん?人じゃなかった! 問題1の答え[自分で]   問題2の答え[一人で] ではみなさん、一人でできる楽しいことを探しましょう!

「ひかえる」の意味は?

新型コロナウイルスCOVID-19が広がっている北海道では、昨日、知事が緊急事態宣言を出しました。その中で知事は北海道の人々に「コロナウイルスの感染を止めるために、この週末、外出を控えてください」と呼びかけました。「控える(ひかえる)」は少し難しい動詞です。 「外出を控えてください。」の意味は、次のどれでしょうか。  A 外出しないでください。  B 外出するのを、少なくしてください。  C 外出するのを、後にしてください。 その時のニュース画像はこちらです。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200228/K10012306531_2002282132_2002282135_01_06.jpg 今回は、状況から考えるとAです。でも、「控える」の意味はいろいろあるので、間違える人がいるかもしれません。では、「控える」の代表的な意味を見てみましょう。 ①仕事がすぐできるように、すぐ近くの場所にいて待つ   例)大統領の近くには、いつもSPが控えている。 ②何かをしすぎたり、食べ過ぎたり、飲みすぎたりしないようにする   例)やせたいなら、甘いものを控えたほうがいいですよ。 ③「やめる」ということを丁寧に言う   例)酒を飲んだら車の運転は控えてください。 今回の「外出を控えてください」の意味はこの③です。こんな場合は「外出しないでください」とはっきり言ったほうがいいと思いますが、それでは上から命令する感じが強くなりますから、「控えてください」がよく使われます。②の意味なのか、③の意味なのか、自分で考えて判断するのは大変です。このように、間違えたら大変なのに間違えやすいことばがありますから、気を付けてください。

「米」と「ごはん」

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今日は「米」と「ごはん」の違いについて説明します。 新しい炊飯器を買いました。 炊飯器は、ごはんを炊く道具です。 「ごはん」の一つの意味は「朝ごはん・昼ごはん・晩ごはん」のように、「食事」です。そして、もう一つの意味は「料理した米」です。 これは「米(こめ)」です。 これは「ごはん」です。 「炊く(たく)」は、水と一緒に熱で料理するという意味の動詞です。 同じ意味でも、「魚」や「野菜」には「煮る(にる)」という動詞を使いますから、「炊く」といえば「ごはん」です。 「米」と「ごはん」と、動詞「炊く」の関係はちょっとおもしろいです。 本当は 「 米 を炊く」    ↓ その結果 「米が ごはん になる」のですが、 「米を炊く」とはあまり言わないで、ふつう「 ごはん を炊く 」と言います。 この関係は、「(お)湯を沸かす」という言葉と似ています。 日本語では、熱い水、温かい水を、「(お)湯」というひとつの言葉で呼びます。 これも、 「 水 を沸かす」    ↓ その結果 「水が お湯 になる」のですが、 「 水を沸かす 」と言わないで「 お湯 を沸かす 」と言います。 では、確認クイズをしてみましょう。 <クイズ> 自然なのは、a、bどちらでしょうか。 ①今朝、[a米を ・ bごはんを]炊く時間がなかったから、弁当を持って来られなかった。 ②今[a水を ・ bお湯を] 沸かして、お茶を入るね。 ところで、東京の日本語では「炊く」のは「ごはん」だけですが、京都など関西地方では、野菜や豆、魚などにも「炊く」を使います。 京都へ行って、お店のメニューに「〇〇の炊いたん」と書いてあったら、それは「〇〇を炊いたもの」、つまり「〇〇を煮た料理」という意味です。 関東地方なら、「〇〇の煮物(にもの)」という名前になります。 <答え> 確認クイズの答えは、① b  ② b です。 簡単でしたね!

「そうじ」の日本語 掃く(はく)・洗う(あらう)・拭く(ふく)

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私は今、お正月の準備で忙しいです。今日は「大掃除(おおそうじ)」をしています。新しい年を迎えるために、家をきれいにするのはとても大切なことです。きたない家には、お正月の神様が幸せな一年を持ってきてくれませんから。 では、「そうじ」をあらわすのには、どんな日本語を使うでしょうか。 よく使う動詞に、「はく」「あらう」「ふく」があります。 下の写真を見て(    )にどれが入るか考えてみてください。 使っている道具の名前は、上から順番に「ほうき」「ぞうきん」「モップ」です。 1.げんかんをほうきで(    )。 2.ゆかをぞうきんで(    )。 3.かべをモップで(     ) 答えは、 1.げんかんをほうきで( はく )。 2.ゆかをぞうきんで( ふく  )。 3.かべをモップで ( あらう )。 です。 1.の「ほうきではく」の「はく」は、漢字で「掃く」と書きます。 同じ発音、同じグループの「吐く」とは全然意味が違いますから気を付けましょう。こちらの意味については、 http://tofunihongokyoushitsu.blogspot.jp/2015/03/blog-post.html を見てください。 2.の「ふく」は漢字で「拭く」と書きます。そうじに使う布を「ぞうきん」といいますが、水でぬらしても、かわいたままでも、そうじ用の薬のついたものでも、このようにしてきれいにするのは、「ふく」です。 3.の「あらう」は漢字で「洗う」と書きます。水の中で、または水をかけながらきれいにすることです。せんたくする意味の「服をあらう」や、「お皿をあらう」など、水をたくさん使います。 昔アメリカでホームステイした時、 wash the table と聞いて、「テーブルをあらうの? テーブルを外に持って行って水をかけるの??」思ったことがあります。でも、実際は水で「ふく」ことでした。言葉によって、意味が少しずれているのですね。 それでは次に、これは何をしているでしょうか?(  )に動詞を入れてください。 4.ゆかに掃除機を(     )。 答えは 「ゆかに掃除機を( かける )。」です。 「かける」にはとて...

すしの種類 「にぎりずし」「まきずし」「ちらしずし」

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これは、わたしが昨日作ったすしです。 え?すしに見えませんか? 確かにふつう「寿司(すし)」といえば、ちいさく握ったご飯の上に、マグロやサーモンがのっているものをイメージしますよね。それは、 「にぎりずし」 といいます。「にぎる(動詞1グループ)」+「すし」です。店で食べるすしはこのタイプが多いです。すしをにぎるのはプロのすし職人の仕事ですが、回転ずしの店では「すしロボット」がにぎっているそうです。 それから、具を中心にごはんとのりを棒のように巻いたものもあります。「まく(動詞1グループ)」+「すし」で、 「まきずし」 といいます。切って並べると二重丸(◎)の形に見えてきれいですね。これはお祭りなど、人が大勢集まるときによく食べます。 わたしが作ったのは、 「ちらしずし」 です。 「ちらす」+「すし」です。 「ちらす(動詞1グループ)」とは、あちらこちらに離れるように置くことです。 ごはんの上に、野菜(この写真の緑のものはオクラです。)、卵(焼いて細く切ってあります)、エビなどをちらして作ります。「ちらしずし」は店よりうちで作る料理です。うちによって、材料や作り方が違います。作るのに時間がかかるちょっと特別な料理です。 「にぎり」「まき」「ちらし」のように種類が違っても、どれも「すし」と呼ぶのは、「すしめし」というごはんが同じだからです。「すしめし」は炊いたばかりの熱いご飯に、酢と塩と砂糖をまぜた液で味をつけて作ります。おいしく作るためには、熱いうちに早く混ぜてすぐに冷まさなければなりません。 わたしがこの「ちらしずし」を作ったのは、今日から下の娘がイギリスへ留学するからです。しばらく日本料理が食べられない娘に「いってらっしゃい」という気持ちで作りました。 皆さんが自分の国を出発する前 に食べた「いってらっしゃい」の料理は何でしたか? 外国へ行ってその国のおいしいものを食べるのも楽しみですが、やっぱりいちばん元気のもとになるのは、ふるさとの味ですね。

暑さと関係がある表現「猛暑」「残暑」「熱中症」

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毎日本当に暑いです。先週は東京でも 37 ℃になった日がありました。 昔から日本の夏は暑かったですが、こんなにひどくはなかったです。 ニュースによると、今年は、日本だけではなく世界のいろいろなところで、大変な暑さになっているそうです。みなさんの国ではどうですか。 今日は、暑さと関係がある言葉を三つ紹介したいと思います。 一、「猛暑(もうしょ)」 例文:こちらでは、もう3週間以上、 猛暑 が続いています。 これは、とても暑い気候のことですが、「猛」という漢字には激しくて危険なイメージがあります。例えば「猛獣」(もうじゅう)と言えば、ライオンやトラなどの危険な動物のことです。つまり、「猛暑」とは、体を一生懸命守らなければならないような、危険な暑さという意味です。毎年 7 月と 8 月は猛暑の季節です。 二、「残暑(ざんしょ)」 例文: 残暑 が厳しい毎日ですが、お元気ですか。  実は、日本の古いカレンダーでは、 8 月 8 日ごろに「立秋(りっしゅう)」と呼ばれる秋の始まりの日があります。その日を過ぎれば、だんだん夏から秋に変わっていくと考えられています。ですから、立秋の日から後の暑さは、「まだ夏の暑さが残っている」と言う意味で、「残暑」と呼ばれます。残っている暑さといっても、甘くないです。日本の残暑はとてもきびしく、その期間も長いのです。 三、「熱中症(ねっちゅうしょう)」 例文:今日も暑くなりますから、 熱中症 に注意してください。 「症」の漢字は病気を表しています。 「熱中」には、「高校生のころはサッカーに熱中していた。」のように「好きなことを一生懸命にする」という意味もありますが、これは関係ありません。 「熱中症」とは、暑さで体温が上がりすぎたり、汗をかいて体の水分が足りなくなったりすることが原因で、具合が悪くなる病気です。めまいや頭痛から始まることが多いですが、重くなった場合は死ぬこともあります。今、日本中で熱中症のために救急車で病院に運ばれる人が、一週間に 1 万人以上いるそうです。 この病気にならないためには、暑いところで無理な運動をしないことや、少しずつ水を飲み続けることが大切です。 私は週末に、東京の中のちょっと涼しい場所へ行ってきました。「増上寺(...

何を「食べる」?何を「飲む」? その2

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「食べる」と「飲む」のどちらを使うかについて、前回のクイズの答えを考えてみましょう。 1.ラーメンを(     ) 2.みそ汁を(     ) 3.スープを(     ) 4.薬を(      ) ふつう、形のあるものを歯でかんでから飲み込む場合は「食べる」、 水のようなものを、歯でかまないで飲み込むものについては「飲む」を使うと考えられています。 1.は「ラーメンを食べる」です。 もしかしたら、ほとんど噛まないでラーメンを食べる人がいるかもしれませんが、それは関係なく「食べる」です。 4.は「薬を飲む」 薬は歯でかまないでのどを通りますから、「飲む」です。 粉薬、丸い薬、カプセルなど、どんなタイプの薬でも、口から入る場合は同じです。「薬を食べる」と聞くと、お菓子のように噛んで食べているところを想像して、変な感じがします。 ここまでははっきり答えられるのですが、 2.の「みそ汁」と、3.の「スープ」はちょっと複雑です。 実は、「みそ汁を食べる」、「みそ汁を飲む」のどちらが正しいかについて、いろいろな意見があるのです。 「汁」(液体)の部分だけについて言うなら、「汁を飲む」です。 たとえば「ラーメン」についても、「ラーメンの汁を」と言えば「飲む」です。 でも、実際にはみそ汁は、汁だけじゃなくていろいろなものが入っていますよね。つまり、かまなければ食べられません。それで、「みそ汁を食べる」が正しいという意見があります。 一方で、名前が「みそ 汁 」となっているので、「みそ汁を飲む」が言葉の上で正しいという意見もあります。 日本で毎日よく食べるものなのに、「食べる」ものか、「飲む」ものかはっきりしないなんて、おかしい話ですよね。 みそ汁に入れるもの 上から時計まわりに あぶらげ、かぶ、わかめ、とうふ、ねぎ(まんなか) おいしいみそ汁ができました! 食べますか? 飲みますか?

何を「食べる」?何を「飲む」?

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昨日も、今日も、 気温が 30 度近くまで上がりました。 まだ 5 月なのに、まるで夏のようです。 暑い日にはアイスクリームが食べたくなりますね。 この写真は、全部アイスクリームです。次々に新しい種類のものが売り出されます。最近は「きなこ」(大豆の粉)の味、「もち」の食感など日本の伝統的なお菓子の特徴を出したものもよく見ます。 ところで、みなさんが、日本語でいちばん初めに習った動詞( V )は何ですか。 「たべます」「のみます」と答える人が多いのではないでしょうか。 たしかに、「食べる」「飲む」は、生活でよく使うし、わかりやすく、覚えやすい動詞です。もう自信をもって使っていると思います。 では、次の例文の(   )には、「食べる」「飲む」のどちらが入ると思いますか。 1.ラーメンを(     ) 2.みそ汁を(     ) 3.スープを(     ) 4.薬を(     ) 答えは、次回!

「心が折れる」という表現

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日本語には、「足を伸ばす」(わざわざちょっと遠くまで行く)、「腹が立つ」(怒る)など、体の一部を使った慣用表現がたくさんあります。 また、く「心」についても、「心が躍る」(楽しみで興奮する)、「心に刻む」(忘れないようにしっかり覚える)など、様々な言い方があります。 そんな中で、最近若い人を中心によく使われるようになった表現で、ちょっと気になっているものがあります。 それは、「心が折れる」です。 昔はそんな言い方はあまりしなかったような気がします。 「心が折れる」 この意味は、 それまでがんばっていたのに、 自信を無くすようなことや とてもショックなことに出会って、 突然やる気や元気をなくしてしまうということです。 「折れる」には、硬い棒のようなものがポキッと二つに折れて、 もう元に戻らないようなイメージがあります。 ですから、その人が感じた心の痛みと、 「もうだめだ」という絶望感をよく表していると思います。 でも、私は「心が折れる」に対して、ちょっと疑問を感じています。 それは「心」は「折れる」ものだろうかという疑問です。 心は傷つきやすく、痛みを感じやすいです。 でも、心はやわらかく、しなやかで、折れたりしないものではないでしょうか。 「心が折れた!もうだめだ!」と思い込むのは、 そのような表現によって「思い込まされて」(使役受け身形)いるのかもしれません。 時間がたてば、また何かのきっかけによって元気な心を取り戻せるのではないでしょうか。 使役受け身形の説明は次回!   さくらは冬用の新しいうちをもらいました。

台風の大きさと強さを表す言葉

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先週の月曜日、台風 18 号が来たばかりなのに、 もう次の台風 19 号がこちらに向かって来ています。 あさって火曜日には関東地方に大きな影響が出ると言われています。 ニュースでは今回の 19 号を「大型で強い台風」と言っています。   気象庁のホームページによると、台風を表す表現の使い方ははっきりと決まっているそうです。 「大型(おおがた)」という言葉は、サイズを表していますが、 風速 15m/s 以上の強い風が吹いているところの半径が 500 ㎞~ 800 ㎞未満の場合は「大型」 800 ㎞以上なら「超大型(ちょうおおがた)」です。  (図:気象庁HPより) 「強い」のほうは一番強い風がどのくらいかを表していて、 33m/s ~ 44m/s  未満は「強い」 44m/s ~ 54m/s  未満は「非常に強い」 54m/s  以上なら「猛烈(もうれつ)な」です。 ニュースや天気予報では、言葉の使い方の正確さが大切なことがよくわかりますね。 ここで使われている表現を日本語文法の点から見てみると、 中心となる名詞N(ここでは「台風」)にどのように続くかという点で、 3 つのタイプがあることがわかります。 1. [い形容詞]   ~い N  例) 強い 台風 2. [な形容詞]   ~な N  例) 猛烈な 台風 3. [名詞]     ~の N  例) 大型の 台風 どの言葉がどのタイプかは間違えやすく、皆さんも悩まされてきたのではないでしょうか。 特にこれらを2つ組み合わせる場合には、間違いがとても多くなります。 よく見る間違い1.  大型と猛烈の台風 よく見る間違い2.  強いで大型の台風 どこが間違っているのでしょうか?  そして、どうすればいいのでしょうか? 答えは次回!

料理で使う言葉

前回の記事はこちら: 「チンする」の意味 前回の問題「チンする」の意味ですが、もうわかった人も多いのではないでしょうか。 これは 「電子レンジで加熱する」 と言う意味です。 「加熱」、つまり「熱を加える」ことは料理するうえで重要なことですね。 電子レンジが発明されるずっと前から、人々は 「(火で直接)焼く」 「(スープで)煮る」 「(油で)揚げる」 「(水蒸気で)蒸す」 などの方法で料理をしてきました。 科学的な発明品である電子レンジはこの全部の働きをしますから、 「(電子レンジで)加熱する」が正しい表現です。 でも、「焼く」「煮る」「揚げる」「蒸す」が生活会話で気軽に使える言葉なのに対して、「加熱する」はちょっと科学的すぎて固い感じがします。 そこで、加熱時間が終わったことを知らせる「チン!」という音から「チンする」という言葉が使われるようになりました。冷凍食品のCMでも「レンジでチンするだけ」のように使われたことから、広まっていきました。 最近の電子レンジで「チン」という音が出るものは ほとんどなく、音楽のようないろいろな音に変わりましたが、この言葉は残りました。 ほかの表現として 「電子レンジで温める」 もあります。 これは冷めてしまった料理をもう一度温かい状態にもどす場合に使われ、日本のコンビニでお弁当を買ったら、 店員:温めますか? 客:はい、お願いします。    いいえ、結構です。 のような会話が行われます。 また、「チンする」という言葉には、冷凍食品などをちょっと温めるだけの簡単な料理というイメージがあります。みなさん、時間があるときは、チンするだけじゃない料理を作りましょうね。

「チンする」の意味

今日は、最初からクイズです。 問題:「チンする」とはどういう意味でしょうか。 ヒント1.「チン」は音を表しています。 ヒント2.食べることに関係があります。 先週、文化庁という国の機関が、日本人の日本語の使い方についての調査の結果を発表しました。 それによると、日本人の 90 %がこの言葉を使うそうです。 「する」がついているので、活用のタイプは「勉強する」などと同じ 3 グループの動詞ということがわかりますね。 これは、以前「夏バテ」 http://tofunihongokyoushitsu.blogspot.jp/2014/08/blog-post_19.html で紹介した「サボる」と「ググる」が 1グループの動詞として「~って」「~らない」のように活用するのとは違いますね。 では、答えは次回! 次の記事はこちら: 料理で使う言葉