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受身形と可能形2 間違えやすい形

前回、「食べられる」は 「可能形」(~することができる potential ) 「受身形」(相手の動作を受ける passive ) の、両方の場合があるという話をしました。 この二つの形は、本当に間違えやすいですよね。 それは、動詞のグループによって、同じ部分と違う部分があるからです。 Ⅱグループの動詞は、同じ形になります。 どちらも「る」を取って「られる」をつけます。 <辞書形>  <可能形>    <受身形>  教える   教えられる    教えられる  覚える   覚えられる    覚えられる それから、Ⅲグループの動詞のうち、「来る」も同じ形です。 <辞書形>  <可能形>    <受身形>  くる    こられる     こられる でも、Ⅲグループのもう一つの動詞、「する」のほうは、違う形です。 <辞書形>  <可能形>    <受身形>  する    できる      される 洗濯する   洗濯できる    洗濯される さあ、それではⅠグループの動詞を見てみましょう。 <辞書形>  <可能形>   <受身形>          e                  a  読む    よ め  る     よ ま  れる  書く    か け  る     か か  れる  乗る    の れ  る     の ら  れる このように、違う形であることがわかりますね。 それでは、ちょっとクイズをやってみましょう。 どちらが正しいですか。 ①「やったー! 今日は午後の授業がなくなったから、 早くうちに( かえれる ・ かえられる )!」 ②「すみません。さっき、イチゴ・パフェを頼んだんですけど、   チョコレート・パフェに( かえれますか・かえられますか)。」 答えはこちらです。どちらも、 可能形 を使う場面ですね。 ①「帰る」(Ⅰグループ) →  かえれる ②「変える」(Ⅱグループ)→ かえられる →  かえられますか できましたか? 前回の記事はこちら: 受身形と可能形1「食べられ...

受身形と可能形1「られる」の意味は?

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みなさんは、果物の名前を日本語でいくつ知っていますか? りんご、みかん、いちご、バナナ このへんは、よく使うことばですよね。 なし、かき、もも、ぶどう、すいか、メロン これらも自分が好きな果物だったり、自分の国でよく食べるものだったりすれば、知っていると思います。 では、この写真の果物はどうですか? これは 「びわ」 と言います。名前を知っていた人は少ないのではないでしょうか? 食べたことがありますか? 皮の下に、同じ色の甘酸っぱく汁が多い果肉(食べられる部分)があり、中に大きい種があります。おいしいですが、店に出るのは6月のはじめごろの短い間だけで、すぐ見られなくなってしまいます。 では、次の文の意味を文法的に考えてみましょう。 「びわは 6 月ごろ 食べられる 。」 どう理解するか、二つの場合が考えられますね。 まず、一つ目は、「食べられる」を「食べる」の 可能形 と理解する場合です。 「食べることができる」 という意味になります。 もう一つは「食べられる」を「食べる」の 受け身形 と理解する場合です。 6 月ごろ 「人々」がびわを食べ、 そのことを「びわ」のほうに注目して表現すると、 「びわは(人々に)食べられる」 ということになります。 どちらに理解するかは、その文の前や後ろの内容から考えなければわかりません。 では、可能形と受身形は形が同じでしょうか? いいえ、そうではありませんよね。 形が同じなのは、Ⅱグループの動詞だけ です。ほかの形はどこがどう違うのか、次回、詳しく説明しましょう。 次の記事はこちら: 受身形と可能形2 間違えやすい形