受身形と可能形1「られる」の意味は?

みなさんは、果物の名前を日本語でいくつ知っていますか?

りんご、みかん、いちご、バナナ
このへんは、よく使うことばですよね。

なし、かき、もも、ぶどう、すいか、メロン

これらも自分が好きな果物だったり、自分の国でよく食べるものだったりすれば、知っていると思います。

では、この写真の果物はどうですか?



これは「びわ」と言います。名前を知っていた人は少ないのではないでしょうか? 食べたことがありますか?
皮の下に、同じ色の甘酸っぱく汁が多い果肉(食べられる部分)があり、中に大きい種があります。おいしいですが、店に出るのは6月のはじめごろの短い間だけで、すぐ見られなくなってしまいます。

では、次の文の意味を文法的に考えてみましょう。
「びわは6月ごろ食べられる。」

どう理解するか、二つの場合が考えられますね。

まず、一つ目は、「食べられる」を「食べる」の可能形と理解する場合です。
「食べることができる」という意味になります。

もう一つは「食べられる」を「食べる」の受け身形と理解する場合です。
6月ごろ「人々」がびわを食べ、
そのことを「びわ」のほうに注目して表現すると、
「びわは(人々に)食べられる」ということになります。

どちらに理解するかは、その文の前や後ろの内容から考えなければわかりません。

では、可能形と受身形は形が同じでしょうか?

いいえ、そうではありませんよね。形が同じなのは、Ⅱグループの動詞だけです。ほかの形はどこがどう違うのか、次回、詳しく説明しましょう。


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