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「休みです」と「休みます」

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先週はとても暖かくなって「春が来た!」と思ったのですが、今日はとても寒いです。暖かくなったり寒くなったり、天気がよく変わるので、風邪をひく人が多いですね。 風邪をひいて学校へ行くことができないと思ったら、いい学生は電話で連絡しますね。その時の言い方は、次のA・Bのどちらが正しいでしょうか。 すみません。熱があるので、今日は A 休みです。 B 休みます。 「どちらも」ではありません! 正しいのはBです。Bだけです。 AとBは何がちがうのでしょうか。 A・・・名詞 Noun 〔休み〕+です。 〔休み〕という名詞の意味は、学校・会社・店などが やっていない日 のことです。 例)「この学校の休みは土曜日と日曜日です。」 学校の授業がある日に自分が行かないときは、Aは間違いです。 学校は休みじゃありませんから。 B・・・動詞 Verb 〔休む〕→休みます。 こちらは、学校はやっていますが、自分は行かないという意味です。 今日これから〔休む〕ので、「休みます」と、ます形で言います。 もともと、動詞〔休む〕の意味は、何かをしていて疲れた時に、一度ちょっと止まるということです。山に登っているとき、仕事や勉強をしているとき、疲れたら〔休む〕ことは大切ですね。 休むのは、 また 元気になって続けるためです。 風邪をひいて〔休む〕ときも、ゆっくり休んで元気になって、また学校に行くことが大切です。 では、こんな場合はどうでしょうか。 ある日勉強したくないので、学校をサボってしまいました。町へ遊びに行ったら、知っている人に会いました。 「あれ? 今日、学校は?」 さあ、あなたなら、この質問にどう答えますか。 A「今日は休みです。」 B「今日は休んでいます。」 さくらちゃん、今日は休みですか? 休んでいますか?

「さようなら」のふしぎ 2.

今回は、前回に続き「さようなら」「さよなら」について考えてみましょう。 会話例A、B、Cのうちで、実際に使わないものは… 実は、全部です! AもBもCも、実際に聞くことのない「へんな会話」なんです。なぜ?? 私の考えでは、「さようなら」が「別れ」のイメージがとても強い言葉だからだと思います。そのことが、ABCそれぞれの会話を「へんな会話」にしていると考えられます。 それでは一つずつ見ていきましょう。 A…店で客と店員が話しています。客は今お金を払い終わりました。 店員:「ありがとうございました。 さようなら 。」 客:「 さよなら 。」 実際には、下のように言います。 店員:「ありがとうございました。またおこしください。」 客:「… 」(ふつうは何も言いません) もし、店員がお客さんに「さようなら」と言ったら、まるでお客さんがその店にもう来ないような感じがします。それはだめですよね。 ですから、「またおこしください。」といいます。「おこしください。」は「来てください」の敬語です。このあいさつに対して、客が「…」(何も言わない)のはひどいと思う人は、 店員に「ありがとうございました」と言われたら を見てくださいね。 B…学校で授業が終わりました。 先生:「今日は終わりです。 では、みなさんさようなら。 」 学生:「 先生、さようなら。 」 このように言うのは、幼稚園か小学校です。「学生」つまり、大学生など、大人の学校では、このあいさつはしません。 大学の講義のような 人数が多い授業では「    」のことばは何も言いません 。 小さい人数でする授業や仕事などの場合は、「 お疲れ様でした。」 や 「ありがとうございました。」 と言います。そして、 「お先に失礼します。」 と言って部屋を出ます。 C…友達と遊びに行って、帰ってきました。 「今日は楽しかったね。」 「ほんとに楽しかったね。また行こうね。」 「うん。 じゃ、さよなら 。」 「 さよなら 。」 これも、普通は 「じゃ、また。」「じゃあね。」 などと言います。「では、また会いましょう。」という意味です。 もしも、デートの後で「さよなら」と言ったら、どうなるでしょうか?!危...

「さようなら」のふしぎ 1.

今日 2 月 4 日は、日本の伝統的なカレンダーで「立春(りっしゅん)」と呼ばれる日です。 意味は、「今日から春が始まります」ということです。 昨日 2 月 3 日は もうすぐ春、節分が近づいてきました で紹介したように、冬が終わる日、「節分」でした。 そして今日から「春」ということなのですが、じっさいはまだ一年で一番寒いときです。「もう春になった」というのは人々の心にあるイメージで、現実とは違います。 日本では、春は「別れ」の季節です。学校が 4 月に始まって 3 月に終わるからです。 そして、日本語で別れのあいさつと言えば、もちろん「さようなら」ですね。 これは日本語を勉強したことがない人でも知っているくらい、有名な言葉です。 でも、この言葉を本当にどのように使うかは、イメージとちがうかもしれません。 例えば、次のABCの会話の中で、 実際には聞かないもの はどれでしょうか。 A…店で客と店員が話しています。客は今お金を払い終わりました。 店員:「ありがとうございました。さようなら。」 客:「さよなら。」 B…学校で授業が終わりました。 先生:「今日は終わりです。では、みなさんさようなら。」 学生:「先生、さようなら。」 C…友達と遊びに行って、帰ってきました。ここで友達と別れます。 「今日は楽しかったね。」 「ほんとに楽しかったね。また行こうね。」 「うん。じゃ、さよなら。」 「さよなら。」 実際に使われないのは、どれだと思いますか。 答えは次に! 次の記事はこちら: 「さようなら」のふしぎ 2.