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自己紹介

「とうふ先生」と呼んでください。今まで58の国と地域から来た留学生と一緒に日本語を勉強してきました。Please call me “Teacher Tofu”. I have taught Japanese Language to the international students from 58 different countries and regions.

2019年2月11日月曜日

「男」と「男の人」・「女」と「女の人」

みなさん、お久しぶりです。
寒い2月が終わると、もうすぐ春です。私は今日「おひなさま」という人形を飾りました。
3月3日の「ひな祭り(ひなまつり)」が近づいているからです。

「ひな祭り」は女の子のお祭りで、このような人形を飾って将来の幸せな結婚を願います。結婚は男女両方の問題ですから、ひな祭りが男女両方のお祭りだったら、もっといいかもしれません。

さて、「男女(だんじょ)」とは、もちろん「男」と「女」のことですが、「男(おとこ)」「女(おんな)」という名詞(N)は、その一つの言葉だけで使うことは少なくて、「男の~」「女の~」のように使うことが多いです。たとえば「男の人」「女の人」、「男の子」「女の子」、「男の先生」「女の先生」などです。
「男」「女」だけで使ったら、乱暴な感じになったり、怪しい感じになったりします。

×「さっき、から電話がありました。」⇒「男の人から」
×「ドアの前にが立っています。」⇒「女の人が」
「男」「女」では、怪しい人みたいです。間違いというのではなく、雰囲気の問題です。

「男(おとこ)」「女(おんな)」は大人の複雑な恋愛を表現するのに使われることもあります。「男ができた」「女ができた」「男がいる」「女がいる」という場合の「男」「女」は、浮気の相手という意味になってしまいます。家族の話をするとき、子どもについて聞くなら「女の子がいますか。」と「おんなの」まではっきり言わなければなりません。「女がいますか。」と言ってしまったら、ぜんぜん違う質問になって大変です。

今からずっと前、私がまだとても若くて日本語の先生になったばかりのころ、ある学生に「先生は男がほしいですか。」と質問されてびっくりしたことがあります。それは、とても恥ずかしくて、普通の人は聞かないことですから。そのとき、自分がどのように答えたか、びっくりしすぎたので覚えていません。でも、ずっと後で、その学生が日本語が上手になってから、その時に本当に聞きたかったことがわかりました。「先生は毎日熱心に仕事ばかりしているけど、恋人がほしいと思わないんですか。将来結婚したくないんですか。」と聞きたかったのです。「まだ日本語をあまり知らなかったから、習った言葉だけを並べたら先生がすごくびっくりして逃げて行ったので、なぜだろうと思いました。」ということでした。今の私だったら、すぐに間違いに気が付いたと思います。今ではとてもなつかしい思い出です。