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自己紹介

「とうふ先生」と呼んでください。今まで58の国と地域から来た留学生と一緒に日本語を勉強してきました。Please call me “Teacher Tofu”. I have taught Japanese Language to the international students from 58 different countries and regions.

2016年9月19日月曜日

「から」と「ので」


①さくらは狭いところが好き( )から、こんなところにいます。
②さくらは狭いところが好き( )ので、こんなところにいます。

「好き」のような「な形容詞」と名詞の現在形に続く場合、①には「だ」、②には「な」が入りますね。そのほかの場合は、どちらも全部普通形(Plain form)です。
では、二つの意味はどうでしょうか。これは、同じです。どちらも原因・理由を表していて、文法的な意味は同じですから、どちらを選んでもいい場合もあります。でも、文法的な意味は同じでも、二つにはちょっと違う点があるのです。それは、「から」と「ので」が持つ「感じ」や「雰囲気」です。だから、会話では、相手と場面によって、選んだほうがいいです。
それでは、次の会話A,B、Cから、選び方を考えてみましょう。

会話A【友達と】
「早く行こうよ。」
「ちょっと待って。今すぐ行く から/ので。」

会話B【学校で】
「先生、すみませんが、頭が痛い から/ので 帰ってもいいでしょうか。」

会話C【レストランで】
「お客様、すぐ準備します から/ので こちらでお待ちください。」

会話Aは友達と話していますから、「から」のほうがいいです。「ので」を使うと、不自然で冷たく、まるで友達じゃないみたいです。
会話Bは先生にお願いしていますから、「ので」のほうがいいです。「から」もダメではありませんが、ちょっと子供っぽくなります。
会話Cはお客さんに話していますから、「ので」のほうがいいです。「から」を使うと、お客さんに対して「今準備している!」と怒っているみたいで、失礼な感じになるかもしれません。

それぞれのイメージは複雑で、人による違いもありますが、簡単に整理すると下のようになります。

「から」・・・はっきり  直接的  相手に近い
「ので」・・・ていねい  客観的  相手から遠い

では、さくらに聞いてみましょう。
「さくらちゃん、どうしてそんなところに入ってるの?」
「狭いところが大好き だから/なので !」


みなさんは、さくらがどう答えると思いますか?